食物繊維の種類

ガス出やすい

イヌリン/フルクタンを含む食べ物と、増やし方の注意

「イヌリンが足りていないかも」と思ったとき、まず何を食べればいいか。ごぼう・玉ねぎ・にんにくなど身近な和食材でとれますが、発酵が速くガスが出やすいタイプでもあります。

まず言うと

イヌリン・フルクタンは、菌のエサとしては再現性の高い発酵性食物繊維です。ただし「多いほど良い」ではなく、ガスや張りが出やすいので、少量から始めるのが安全です。

これは何?

イヌリンとフルクタンは、玉ねぎ・ごぼう・にんにくなどに含まれる、水に溶けるタイプの食物繊維(発酵性食物繊維)です。菊芋やチコリに特に多いことが知られています。

小腸で消化されず大腸まで届き、腸内細菌のエサになります。発酵が速い分、ガスも出やすいのが特徴です。

こんな食べ物に含まれます

代表的な食材:菊芋・チコリ、ごぼう・玉ねぎ・にんにく、らっきょう・アスパラ・ねぎ等

  • (らっきょう類) らっきょう りん茎 生

    らっきょうは中〜少。

    食物繊維 約12.4g小鉢 約60g(目安)
  • (ごぼう類) ごぼう 根 ゆで

    ごぼうは代表格だが、量は菊芋より少ない。

    食物繊維 約3.1gゆでごぼう 50g
  • (にら類) にら 葉 生

    アリウム属でフルクタンを含む。量は玉ねぎ・ねぎと同程度で控えめとされ、含有量の序列は量的裏取りが前提。

    食物繊維 約1.6g小鉢 約60g(目安)
  • (ねぎ類) 根深ねぎ 葉 軟白 生

    ねぎは中〜少。

    食物繊維 約1.5g小鉢 約60g(目安)
  • <いも類> きくいも 塊茎 生

    菊芋はイヌリン含有量が多い代表食材で、本タイプの量的な基準点。FOS寄りで発酵が速い傾向がある。

    食物繊維 約1.5g小1個 約80g(目安)
  • アスパラガス 若茎 ゆで

    アスパラは中〜少。

    食物繊維 約1.3g3本 約60g(ゆで)
  • (たまねぎ類) たまねぎ りん茎 生

    玉ねぎは代表格だが、量は菊芋より少ない。

    食物繊維 約0.8g1/4個 約50g
  • チコリ 若芽 生

    チコリはイヌリン/フルクタンの代表源。ただしMEXT収載は若芽で、工業原料の根より含有は少ない。

    食物繊維 約0.7g小鉢 約60g(目安)
  • (にんにく類) にんにく りん茎 生

    にんにくは代表格だが、量は菊芋より少ない。

    食物繊維 約0.3g1片 約5g

食物繊維量は日本食品標準成分表(八訂)ベースの総量の目安です。分量は代表的な一食分の例で、実際の量で計算機に入れると記録できます。

今のところ分かってきていること

ビフィズス菌を増やしやすいことが、発酵性食物繊維の中でも比較的くり返し確かめられています。

発酵のときに短鎖脂肪酸(酢酸や乳酸、そこから酪酸へ)の材料になり得ると考えられています。

研究が進んでいること

同じ量をとっても、もともとの腸内細菌の構成によって反応の大きさが変わることが分かってきています。

「鎖の長さ」で働きが変わります。短いもの(FOS)は速く発酵してガスが多め、長いイヌリンはゆっくり奥の大腸まで届くと考えられています。

まだ言い切れないこと

「多いほど良い」とは言えません。すでに食物繊維を多くとっている人がさらに大量に足しても、上乗せの利益は小さく、かえって不調が出ることもあります。

「イヌリンで痩せる」「脂肪肝が治る」とは言えません。体重の変化はごくわずかで、脂肪肝の話は動物実験の段階です。

お腹が敏感な人(IBS)すべてに安全、とも言い切れません。

食卓でとるなら

  • ごぼう・玉ねぎ・にんにく・ねぎ・らっきょう・アスパラなど、普段の和食材でとれます。
  • まずは1〜2gくらいの少量から。慣れてきたら様子を見ながら増やします。
  • ガスが気になるときは、もち麦や難消化性デキストリンなど穏やかなタイプと分散すると続けやすくなります。

気をつけたいこと

  • 高FODMAPで発酵が速い分、ガス・膨満・腹痛に注意。1-2g/日開始、3-5gで様子見、膨満が強ければ減量し、サイリウム・もち麦・難消化性デキストリンと分散する
  • 発酵が速く高FODMAPのため、お腹が敏感な人(IBS:過敏性腸症候群の傾向がある人)は少量から。合わなければ量を戻してください。

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この記事は特定の食品が病気を治すことを示すものではありません。効果には個人差があり、体調に合わせて量を調整してください。表現方針は情報の根拠と表現方針をご覧ください。