短鎖脂肪酸

短鎖脂肪酸は気になる。でもまず食卓に戻して考える

腸活を調べていると、「短鎖脂肪酸」という言葉に出会います。最初に見たときは、正直かなり難しく感じました。脂肪酸と言われても、食物繊維とどうつながるのか分かりにくい。だからこのページでは、細かい代謝の話に入る前に、まず食卓へ戻して考えます。

先に、答えを

ざっくり言えば、短鎖脂肪酸は、腸内細菌が食物繊維などを利用した先で出てくる物質のひとつとして注目されています。ただし、短鎖脂肪酸を直接どうこうする話ではありません。食卓で考えるなら、まずは腸内細菌が利用しやすい食物繊維を、毎日の食事に少しずつ足せるか。Fiber Trackerでは、ここに戻して考えます。

食卓メモ

食卓で言うと

  • もち麦、豆、海藻、きのこ、ごぼう、オクラ。
  • こうした食品を、毎日の食卓に少しずつ散らすことから考えます。
  • 一品で答えを出すより、主食・汁物・小鉢に分けて続けるほうが現実的です。

わかってきたこと

e-ヘルスネットでは、食物繊維が腸内細菌に利用されると、酢酸、酪酸、プロピオン酸などの短鎖脂肪酸や乳酸が産生されると説明されています。

短鎖脂肪酸は、腸内細菌の代謝産物として研究されています。

内藤裕二先生(京都府立医科大学教授)も、酢酸・プロピオン酸・酪酸を短鎖脂肪酸の「3兄弟」と呼び、なかでも酪酸が注目されていると紹介しています(酪酸をつくる菌との関連が研究されている段階です)。

内藤先生は著書『酪酸菌を増やせば健康・長寿になれる』で、酪酸は大腸のおもなエネルギー源で腸のバリア機能の維持に関わること、酢酸はビフィズス菌などもつくれるが酪酸をつくれるのは酪酸産生菌に限られること、食物繊維をエサに増えた酪酸が過剰な炎症を抑える制御性T細胞(Tレグ細胞)を誘導することを、研究をもとに整理しています。

オリゴ糖は、玉ねぎ、バナナ、大豆製品など身近な食品にも含まれます。

食物繊維の種類、腸内細菌、食事全体によって産生される物質は変わります。

今日の小ネタ

短鎖脂肪酸は、腸内細菌が食物繊維などを利用した先で出てくる話です。言葉を覚えるより、まずは食卓で何を足せるかを見るほうが実践しやすいです。

よくある勘違い

短鎖脂肪酸を意識するのは、「特別な食品を食べればよい」という話ではありません。毎日の食物繊維の積み上げとして考えるほうが現実的です。

言い切れないこと

短鎖脂肪酸やオリゴ糖という言葉だけで、体調変化を断定することはできません。

家庭の食事だけで短鎖脂肪酸量を正確に測ることはできないため、食品選びの考え方として扱います。

今日の食卓でやるなら

  • 総食物繊維量をまず確認する。
  • もち麦、納豆、海藻、きのこ、根菜、オクラ、果物などを偏らずに組み合わせる。
  • ヨーグルトと果物、納豆と海苔、味噌汁とわかめなど、菌とエサを一緒にする。
  • 同じ食品だけを続けず、主食、汁物、副菜に分けて増やす。
  • お腹が張る場合は、発酵されやすい食品を少量に戻す。

計算機で試す

記事で紹介した食品を実際の食事量に合わせて入力し、今日の食物繊維量と不足分を確認できます。

食物繊維を見える化する

無理なく続けるために

  • 短鎖脂肪酸やオリゴ糖という言葉だけで食品やサプリを万能視しないでください。
  • IBS傾向がある人は、発酵されやすい食品で症状が出る場合があります。

今日の一手

短鎖脂肪酸という言葉が気になったら、まず今日の食事に海藻・豆・きのこ・もち麦のどれかを足してみる。

もっと知る開く

この記事の先にある話を、食物繊維の計算や食卓の見直しにつなげて読めます。

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