初心者向け
水溶性・不溶性は、最初は気にしなくていい
腸活を始めると、すぐに「水溶性」「不溶性」という言葉が出てきます。どちらをどれだけ摂ればいいのか——ここで面倒になって止まってしまう人は少なくありません。結論から言うと、始めのうちは、この区別は気にしなくて大丈夫です。
まず言うと
多くの食品は、水溶性と不溶性を両方含んでいます(目安として水溶性1に対して不溶性2くらい)。だから最初から割合を細かく分けようとせず、まずは総量を1日およそ25gに近づけることを目安にすれば十分です。割合を意識するのは、便の状態やお腹の張りで困ったときからでも遅くありません。
食卓メモ
食卓で言うと
- 白ごはんにもち麦を混ぜる(水溶性も不溶性も一緒に増える)。
- 味噌汁にわかめときのこを入れる。
- 納豆や豆を一品足す。
今のところ分かっていること
多くの食品は、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方を含んでいます。割合は食品によって違いますが、平均すると水溶性1に対して不溶性2くらいが目安とされています。
腸内細菌研究が専門の内藤裕二先生(京都府立医科大学教授)も、オンラインセミナーの質疑で「ほとんどの食材は平均して水溶性1対不溶性2くらいで両方を含む」ため、現在は水溶性・不溶性の区別より『食物繊維1日25g以上』という総量を基準にする流れがある、と説明しています。
国が示す食事摂取基準でも、食物繊維の目標量は水溶性・不溶性の別ではなく、総量(1日あたり)で示されています。内藤先生は、2025年版の基準では『水溶性』『不溶性』という区分の語そのものが使われなくなった、とも述べています。
日本の食卓で足しやすい食品——もち麦、海藻、豆、きのこ、根菜、野菜——は、意識しなくても両方の食物繊維を含みます。
目安
- 多くの食品は、水溶性と不溶性の両方を含んでいます
- 割合の目安は水溶性1対不溶性2くらい。ふつうに食べれば自然に両方入ります
- 国の基準も、種類別ではなく総量(1日あたり)で目標を示しています
- まずは総量を見える化し、25gに近づけることから始めれば十分です
ひと目でくらべる
水溶性と不溶性のちがい
同じ食物繊維でも、水に溶けるかどうかで腸での働きが変わります。どちらか片方でなく、両方を食卓にそろえるのが基本です。
| 種類 | 特徴・腸での働き | 多い食品 | 気をつけたい点 |
|---|---|---|---|
| 水溶性 | 水に溶けてゲル状・ねばねばに。便を軟らかくし、糖や脂の吸収をゆるやかにする。腸内細菌のエサにもなりやすい。 | 海藻(わかめ・昆布・めかぶ)、もち麦・大麦、オクラ・モロヘイヤ、果物、こんにゃく、豆 | 摂りすぎるとお腹がゆるくなる・張ることがある。急に増やさず少量から。 |
| 不溶性 | 水に溶けにくく、便のかさを増やして腸を刺激し、通過を助ける。よく噛むので満腹感にもつながる。 | 穀物の外皮・玄米、ごぼう・れんこんなどの根菜、きのこ、豆、おから、野菜 | コロコロ便の便秘では、摂りすぎるとかえって詰まりやすいことがある。水分と一緒に。 |
注意書き
「2対1が理想」と言われることもありますが、毎食きっちり測るより、両方の食品を食卓にそろえることを目安にしてください。
今日の小ネタ
「水溶性を意識して摂らなきゃ」と身構えなくても、もち麦・海藻・豆・野菜をふつうに食べていれば、水溶性も不溶性も一緒についてきます。
勘違いメモ
「水溶性と不溶性を別々にそろえないと意味がない」わけではありません。多くの食品が両方を含むので、まずは総量で考えて大丈夫です。
まだ言い切れないこと
水溶性・不溶性それぞれの働きには研究で示されている部分もありますが、個人差があり、割合を最適化すれば必ず調子がよくなるとは言えません。
理想的な割合が全員に共通してあるわけではなく、便の状態や体質によって、合う食べ方は変わります。
管理人メモ
自分も始めた頃は、「水溶性が足りない、どうしよう」と食品の一覧とにらめっこしていました。でも計算機で総量を見るようにしたら、細かい割合より「今日あと何g」の方が続けやすいと分かりました。
もち麦や海藻を足すと、水溶性も不溶性も一緒に増えます。分けて考えるより、食卓に一品足す方が早いと感じています。
食卓でやるなら
- まず今日食べたものを入力して、食物繊維の「総量」を見える化する。
- 水溶性・不溶性の内訳は最初は見なくてよい。総量が1日およそ25gに近づいているかだけを見る。
- 不足分は、もち麦・海藻・豆・きのこ・野菜など、両方を含む食品から少量ずつ足す。
- 便が硬い・ゆるい、お腹が張る、といった困りごとが出てきたら、そのとき初めて割合や食品の種類を見直す。
気をつけたいこと
- 食物繊維を急に増やすと、お腹の張り、ガス、下痢、便秘感が出ることがあります。総量で考える場合も、増やすのは少しずつにしてください。
- コロコロした便の便秘のときは、不溶性ばかりを増やすとかえって詰まりやすいことがあります。水分と一緒に、水溶性を含む海藻・もち麦なども合わせてください。
- IBS傾向がある人、消化器疾患で治療中の人は、総量だけを追わず、少量から自分に合う食品と量を探してください。
- 強い腹痛、血便、発熱、症状が長引く場合は、医療機関に相談してください。
今日の一手
次の食事で、もち麦・海藻・豆・きのこのどれかを1つ足して、計算機で「総量」の数字だけ見てみる。水溶性・不溶性の内訳は、今日は気にしなくて大丈夫です。
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